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伝統と文化−下野手仕事会−

「伝統と文化−下野手仕事会−」第十四回

栗田 英典 −表具−

思いもよらぬ職人 表具師となって
栗田 英典

栗田 英典

 人生は、どこでどうなるかわからない。手先が器用でもない私が、表具師になりました。
 公務員の家庭でのんびりと育った私は、高校生になっても就職先が決まらずにいました。夏休み、アルバイトをした先が表具店でした。当時の世の中は、バブル崩壊前で好景気に沸いており、職人も立派に生計ができていました。
 表具店の親方は、卓越した技術の持ち主で、作品を観る人に感動を与えました。そして、私には後継者不足を訴えたのです。無垢であった私は「それなら、俺がやってやる」という気持ちになり、「表具」の世界に飛び込んだのです。
 その後、全国表具内装連合会会長、向井一太郎氏の内弟子として6年間修行。内弟子が7人いましたが、私以外全て表具店の息子であり、跡継ぎでした。このような世界で負けず嫌いな私は、早く仕事を覚えようと人の何倍も努力しました。これが会長に認められ、高価な表具作りを命じられるようになりました。
 私の信条は、「誠心誠意」「向上心」であり、私の宝です。
 表具師の仕事は、書家、画家の裏方です。
 作品を「花嫁」に例えれば、華やかな着物を着せ、ある時は、寂の中にも美しく優雅に仕上げます。出来上がった作品を見たとき、表具師になって本当に良かったと感じます。後継者不足の問題もありますが、日本の伝統文化は、消えるものではありません。
 今、表具界が大きな評価を得なくても、地道に頑張り続けたいと思っています。(文:栗田 英典)

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(下野手仕事会40周年記念誌『下野手仕事会四十年之軌跡』P44-45より)

*栗田 英典プロフィール
昭和43年、宇都宮市生まれ。高校卒業後、全国表具内装連合会会長向井一太郎氏の内弟子となり6年間表具の修業をする。その間、東京表具職業専門高等学校卒業。平成4年、栗田表具開業。6年、栃木県技能競技大会表具の部で1位となり県知事賞を受賞。13年、厚生労働大臣技能士一級認定。栃木県表具内装連合会理事・宇都宮支部長。
■〒329-1115 宇都宮市下田原町3258-11
 TEL:028-672-0997

下野手仕事会40周年記念誌・表紙

下野手仕事会40周年記念誌

下野手仕事会四十年之軌跡

発 行 日
2013年9月1日 第1刷発行
編   集
下野手仕事会四十周年記念誌編集委員会
発 行 人
下野手仕事会
編集・制作
有限会社 アートセンターサカモト
〒320-0012 栃木県宇都宮市山本1-7-17
TEL028-621-7006 FAX028-621-7083

[定価]本体2,000円+税
©Shimotsuketeshigotokai.2013.Pronted in Japan
 ISBN978-4-901165-06-8

お問合せ先

下野手仕事会 会長 藤田眞一 TEL:0287-93-0703
(有)アートセンターサカモト TEL:028-621-7006



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