未来に繋がる人材の発掘・育成を
私は父の紹介で入会させていただき、まだ日も浅い会員ですが、本会が先輩方の築いてこられた歴史のある会であることを改めて知り、会員として参加をさせていただいている若輩には、身の引き締まる想いになりました。
私は和紙作りを始めて20年になったところですが、まだまだ覚えていくことも数多くあり、毎日が勉強中といったところです。これからも手仕事に対してさらに気持ちを込めて物づくりを続けていかなければならないと、この機会に改めて心に期するものが芽生えて参りました。
手仕事会の立ち上がりの経緯は、細かく分かりませんでしたが、県内各地のさまざまな伝統工芸者が集まって活動を行っている会は、他の地域にはないもので、栃木県の伝統工芸を将来に繋げていくためにも、今後の手仕事会の果す役割は、益々大きいものになっていくものと感じます。
伝統工芸の担い手がなかなか出てこない時代になっておりますが、本会が手仕事のすばらしさや、それぞれの手仕事の持っている魅力などを、色々な機会に多くの方に触れていただいて、未来に繋がる人材の発掘・育成もできればとてもいいなと考えております。
最後になりますが、栃木の伝統工芸者のフロントランナーである、下野手仕事会が栃木の伝統工芸のすばらしさ・魅力をこれから50年、100年、時代や世代を超えて続いていくことを願い、私も本会の活動に参加していきたいと思いますので、先輩方のご指導をお願いいたします。
(文:福田 長弘/下野手仕事会40周年記念誌『下野手仕事会四十年之軌跡』P68-69より)