目次
- 02
- はじめに
- 07
- ヨーロピアンポーセリン・アート
- 71
- 「工芸論・西洋磁器絵付け 川島亮子」BIOS 電子版取材原稿より
- 81
- 百人一首
- 96
- 教室生徒作品(受賞・入選作品)
- 98
- おわりに
ヨーロピアンポーセリン・アートを始めて二十余年、長い月日ではありますが、あっという間に過ぎたような気がします。よく学生のときに陥ったスランプの如く、何回描いても満足できないときもありました。かと思うと、なにを書いてもワクワクするような筆のタッチが流れていくときもありました。ふと気がつくとこんなに月日が経っていたのかと驚くばかりです。
元気なうちに意欲があるうちにと自分を奮い立たせ、出版社にすすめられたこともあり、今回思い切って「絵付けの自分史」を出版しました。
「百人一首」をお皿に描いたということで新聞やテレビなどでも取り上げていただき、宇都宮が「百人一首」のゆかりの地だという認識を広めてくださったことは本当に感謝します。
(「あとがき」より抜粋)
磁器の東西交流
江戸時代はじめヨーロッパの東洋陶磁熱はすこぶる熱いものがありましたが、磁器産業の本拠地の中国景徳鎮の焼き物産業が貿易制限のため、まさに壊滅状態になりつつありました。そのピンチヒッターとして有田の磁器に白羽の矢が立ったのです。
中でも白磁素地に余白を生かして美しく赤絵を描いた「柿右衛門様式」が珍重され、その「収集」と「模写」の製作が大流行しました。
十八世紀アウガスト強王の命を受け、錬金術師ベットガーが白磁を焼成。ヘロルトが柿右衛門の忠実なコピーを完成し、マイセン窯隆盛の基盤を築きます。
その後ヨーロッパの窯などもマイセンを孫写しすることで基が築かれたといわれています。
(参照:『KAKIEMON おもしろ日本美術Ⅱ』上野憲示著/文星芸術大学出版)
書籍情報
・書籍名:『ヨーロピアンポーセリン・アートと百人一首』
・著者:川島 亮子
・発行所:有限会社 アートセンターサカモト 栃木文化社・ビオス編集室
〒320-0012 栃木県宇都宮市山本 1-7-17
TEL 028(621)7006 FAX 028(621)7083
・価格:本体2,000円+税
・発行日:2017年11月23日
・ISBN 978-4-901165-01-5