野州てんまりを大切に受け継ぎたい
むかし近所の方と母がてんまりを作っていました。私も年をとったら作りたいなと思っておりました。
平成9年5月宇都宮市のラフォンテで中山春枝先生が薫風展をしておりました。
主人を亡くして何か生きがいをと思っていたとき、私と先生との出会いがありました。
先生の作品に見せられて入門し、早16年過ぎようとしております。
伝統工芸士、思ってもいなかった今日このごろとても緊張しております。
先生が作られた①花めぐり日光路②野州てんまり花八景③有賀志の早春④宇都宮の新七木など栃木独特のてんまりがあります。
これらの作品をこれから宇都宮市明保野文化センターの生徒たちと作りながら学んでいき、次の人たちに伝えたいと考えております。
全国にはその県それぞれのてんまりが沢山ありますが、中山先生に教えていただいた野州てんまりを大切に受けつぎ、これを絶やさないように守ることが私のつとめと思っております。
「野州てんまりの家」をつくり、てんまりの常設ができたらと思っております。
何年かかるかわかりませんが実現できるよう頑張りたいと思います。
1年生の伝統工芸士、足手まといにならぬようにしたいと思っております。
(文:長谷川 和子/下野手仕事会40周年記念誌『下野手仕事会四十年之軌跡』P62-63より)