アートセンターサカモト 栃木文化社 BIOS編集室

「とっておきの一冊」No.9

『友を裏切った男 あるラグビーチームの物語』
下村徹

あいつが、あの程度のコンバージョンキックを外すなんて…。

男には、誰にも知らない苦悩があった。男は、やがて訪れるもう一つの苦悩を知り得なかった。ラグビーと友へと捧げられた愛の深さは、直ちに罪の深さとなった。そして、男は墓碑に或る一文をみずから刻み、遥かなる異国の地に静かに眠る。


我が国の青春文学に燦然と輝く『次郎物語』の著者、下村湖人の三男に生まれた著者による、ラガーマンたちの青春群像と、それぞれの人生行路を鮮やかに書き出した、人生の葛藤と裏切り、愛と友情の物語。


書籍情報

・書籍名:友を裏切った男 あるラグビーチームの物語

・下村徹 著

・発行所:創英社/三省堂書店

 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-1

 TEL 03-3291-2295 Fax 03-3292-7687

・印刷・製本 シナノ書籍印刷

・価格:本体1,500円+税

・発行日:2019年8月10日

・ISBN978-4-86659-082-0 C0093

下村徹(しもむら とおる)

『次郎物語』の著者、下村湖人の三男、1930年生まれ。

慶應義塾大学在学中、日本最古のラグビーのクラブチームJSKSで、スクラム・ハーフとしてプレーする。

卒業後、商社大同通商に勤務。米国支店での勤務十九年に及ぶ。1990年大同通商の代表取締役専務、及び大同工業㈱の海外事業担当取締役を辞任、年金生活に入る。

著書に『摩天楼の谷間から』と『ドナウの叫び・ワグナー・ナンドール物語』がある。